立ち上がれない

喜びと楽しさと家族の笑顔と、
絶望と後悔と喪失と、

小さな命はたくさんのものを残して去ってしまった


歳を取った方は、歳をとっていくということは、
生きてきた人生のひとつひとつを失うことなんだろう
これから先自分の大事なものひとつひとつが
消えていくのをただじっと眺め、
自分の中にある大事なものをそっと箱の中にしまい、
ずっと一緒にいられるように
涙が枯れてしまわないように
それが風化してしまわないように
密封して
誰にも見せることはなく
いつか時が過ぎた時に
箱を開けて思い出せるようになる
その箱がゆっくりと増えていく
そういうことを
歳を取るというのかもしれない
私は正気のまま歳を取る自信がなくなった
若さが惜しいのではなくて、
大事なものが消えていくのを見る自信がなくなった
世の中の老人は
この悲しみをどうやって乗り越えていくのだろう
きちんと見届けることが出来るように、
そうやって歳を取ってきたのだろうか



大好きなひとよ
まだまだずっと生きていてください




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新しい会社はとにかく少数なため
前の会社よりも会話が多く、
そこから垣間見える変人ぷりがとても面白い
まだまだがんばろう